外遊び屋です。
カヤックガイドをする事もあります。
自分でガイドを主宰するときにはその中止基準をはっきり意識しています。
お客様にとっては非日常的な体験!
せっかくだから
次に時間がとれるとは限らないから
そんな理由で無理でも実施したい気持ちは分かります。
しかし!そのために起こる事故も多い事は事実なのです。
キャンプは比較的安全なアウトドアではありますが、それでも無理は禁物です。
ただ「無理するな」と言ってもその基準は明確にはありません。
今回アウトドアの経験から「これ以上は少し考えて」と思う数字を経験上から出してみます。
もちろん「それ以上でもできるよ」って方もおられます。
あくまで基準としてここを超えたら一度対策を見直そう。そんな数字を挙げてみます。
【外遊び屋】
自然体験施設やキャンプ場勤務を経たシーカヤックガイド。
小豆島を一泊二日で漕破するカヤッカー!
雑誌「カヌーワールド」取材協力。
キャンプブログは2017年8月より毎日更新。
500記事を超えるキャンプギア使用レビュー作成と使用経験を持つライター。
1 風の強さは?何mまで大丈夫?
アウトドアの最大の敵は風と言って過言ではないと思います。
雨は分かりやすいですが、風は避けられない上に被害も大きいです。
ただ瞬間的に吹くというよりキャンプ期間通じてどの程度平均的に吹くかという事で判断します。
焚火は風速5m前後で中止を検討!
焚火や炭火は延焼の危険があります。
当然風が吹けば空気の供給量が多くなり火の勢いが高まります。
また火の粉など遠くに飛ばされたり、落ちた場所で燃えたりする可能性が高まります。
周りの環境にもよりますが、枯芝や落ち葉などある場所では風がある日は焚火は中止した方がいいでしょう。
その目安となるのが風速5m前後!
シーカヤッカーらしくいうと白波が立ちはじめるイメージの風です。
そよ風ではなく「風があるな」としっかり感じますし、軽いゴミなどは飛んでいくくらいの強さです。
もしキャンプに行く際に風速5m以上の風が予報にあるならば調理で焚火以外の火器を使う事を予定しておいた方がいいでしょう。
また他の火器を使う時にも風防などを一緒に持って行くことをおススメします。
タープやテントは風速6m前後で考える
ふもとっぱらなど風が強いキャンプ場は多くあります。
そこでSNS上でよく見るのがテントの倒壊。
フレームが風に曲げられてしまい壊れてしまうという事があります。
またタープは風をはらみやすいので飛ばされることもあり、危険な時には止めていたペグが抜けて飛んでいくという事もあります。
タープをどうするかと考えるのが風速6m前後からです。
6mはカヤックならすべてのツアーを中止しようかと考えるくらいの風です。
もし風が強い事が予想される場合は30cm以上の鋳鉄ペグや工事用のペグを使って強化する必要があります。
基本的には風が強い日はキャンプをどうするか考える癖をつけておいた方がいいでしょう。
あくまで目安の数字ですが、どのくらいか一度感じておけば判断しやすくなります。
2 雨は大丈夫?耐水圧では測れない事
テントの数字には耐水圧という物があり1500~2000の物が多いです。
目安として500mmで小雨、1,000mmで普通の雨、1,500mmで強い雨と言われています。
1500mmってどのくらい?って思いますよね。
生地の上に水を張って言った場合1.5mまで生地に水が染み込まないという基準です。
また気象庁によると強い雨と定義されるのは1時間の降水量が20mm~30mmです。
そうなるとやはり一時間の降水量が20mmを超える場合は否応なくキャンプは中止すべき数字ですね。
ちなみに15mmでも少し外に出ただけで体がずぶぬれになる降り方です。
なので1時間の降水量が10mm超える場合はキャンプをするかしないかを考えた方がいいです。
またテント生地は1500であっても窓から水が入ってくる、水はけの悪いキャンプ場では下から水が浸水するという事もあります。
雨キャンプはそこも踏まえて準備してくださいね。
3 近年の課題!暑さ対策!
これは答えをまだ見つけていませんが、暑さですね。
甘く見てはいけません。
熱中症はかなり恐ろしいです(経験談)
しかしまだ「何度以上で」というまでデータを持っていません。
なので調べてみました。
夜熱中症になる可能性は夜の気温が25℃からの様です。いわゆる熱帯夜。
30℃になると暑くて眠れない可能性が高くなります。
お昼の熱中症は考えて対策することができますが、夜は寝ている分リスクも出てきます。
また寝不足は翌日の熱中症や事故のリスクを引き上げます。
天気や風だけでなく温度もしっかり考慮した方がいいでしょう。
テント内は温室効果で外よりも熱くなる恐れがあります。
また昼間に熱くなったテント内の荷物が保温効果を出し、外の気温よりテント内の温度が下がらない事もあります。
必要以上に恐れる必要は無いと思いますが、今後は暑さも判断基準になってきますよ。
4 キャンプの諦める基準の総括!
せっかくだから。
ほんとによく聞く言葉です。
しかし安全を意識するならば安易な妥協はしない方が安全です。
無論ここに上げた数字は「これが絶対」ではありません。
目安として持ち、その為の対策をしっかりすれば乗り越えられることもあります。
ただ安全の為に、ここからは危険が高まる。そんな気持ちで認識しておいてください。