ぽかぽか陽気に誘われて、キャンプに出かけたくなる春。
「焚き火デビューはこの季節に!」という初心者さんも多いのではないでしょうか。
でも実は、春の焚き火には意外な落とし穴がたくさん。
風が強くて火の粉が舞ったり、うっかりタープの下で火を使ってしまったり、焚き火台が低すぎて地面を焦がしてしまったり……。
私も薪が爆ぜてテントや服に穴が開いたことが多々あります。
どれも「ちょっとくらい大丈夫かな」で始まる
けれど、トラブルになれば周囲にも迷惑をかけてしまいます。
この記事では、初心者がやりがちな春キャンプでの焚き火のNG行動と、今すぐ実践できる対策を7つにまとめました。
最低限これだけ押さえておけば、春の焚き火はもっと安全に、もっと楽しくなりますよ。
1 【風】焚き火に一番の敵は「春風」
春は意外と風が強い季節。気温は穏やかでも、風速が3〜4mを超えると火の粉が舞いやすくなります。
しかも春の風は急に強まることもあるので、焚き火中に風向きが変わると危険です。
今は大丈夫!でも夜は?ホントに大丈夫?
【風速の目安】
3m/s 以上 → 警戒
5m/s 以上 → 原則中止
【対策】
焚き火の前に天気アプリで風速チェック
ウィンドスクリーンや岩薪で風よけをつくる
火の粉が風下のテントや荷物に飛ばないよう配置する

2 【雨】タープの下で焚き火はNG
小雨が降ってきたとき、ついやってしまいがちなのが「タープの下での焚き火」。
でもこれは非常に危険!ポリエステルなどの化繊タープは、熱で溶けたり、最悪の場合は発火します。
さらに煙がこもると、一酸化炭素中毒のリスクも。
【対策】
雨の日は「焚き火をやめる」という判断も必要
雨でもどうしても火を使いたいなら、煙突付き薪ストーブでも可。
- 雨の日に調理できるようにシングルバーナーなども準備

3 【地面】焚き火台が低いと地面にダメージ
「直火禁止」と言われていない場所でも、焚き火台が低すぎると熱が地面に伝わって芝が焦げたり、土が傷むことがあります。
地面に黒い跡が残ってしまうと、他の利用者にも迷惑をかけてしまいます。
【対策】
焚き火シートを必ず敷く(耐熱・火の粉受け)
ゴトクやスタンドを使って焚き火台の高さを上げる
熱が逃げにくい芝サイトでは特に注意

4 【撤収】火消し壺なしは危険!
見た目には消えたように見えても、炭の中はくすぶっていることがあります。
それが翌日風で再燃するなんてことも。
また炭を放置するのは論外!
安全に持って帰るためには火消しツボや火消し袋は必須!
【対策】
火消し壺に入れてしっかり密閉(おすすめ!)
水をかける場合はバケツ1杯以上で、完全にジュワッとなるまで消火
残った炭は必ず持ち帰るか、所定の灰捨て場に!
5 【ギア不足】安全装備が抜けている
焚き火には焚き火台があればOK、ではありません。
火の扱いはしっかり装備を整えることが安全の第一歩です。
【最低限そろえておきたいもの】
●焚き火シート(耐熱)
焚火台の大きさより大きい物をチョイス!
サイトの雰囲気を気にする方はブラックがおススメ!
●耐熱グローブ(火の粉対策)
初心者の方には手首まであるタイプがおススメ。
手首は油断しがち!熱さと火傷を防いでくれます。
●火ばさみ/トング(薪の調整)
100均にもありますが、かみ合わせ耐久力をしっかりしたものがおススメ。
大きい薪を持った時に軸がズレない安心感が◎
●火消し壺(消火用)
薪がしっかり入る大きい物がおススメ。
蓋が固定できるものが炭の持ち運びには安心!
●着火剤・ライター(風に強いタイプが◎)
初心者の方には風でも火が消えにくいターボ式がおススメ。
少し距離があっても火が着くのが便利。
6 【サイト選び】地面や周囲の確認不足
焚き火をする前に、サイトの地面や周囲の状況をチェックしていますか?
【よくある失敗例】
枯れ草や落ち葉が多くて、火の粉が飛ぶと着火する
斜面や風が抜ける場所で焚き火してしまう
周囲のサイトと距離が近すぎる
【対策】
地面が裸地や砂利の場所を選ぶ
落ち葉はできるだけ払い除ける
風を遮れる場所に設営する
7 【判断力】「今日はやめとこう」ができる人になる
焚き火は「やってナンボ」ではなく、「やらない判断」も大切です。
風が強すぎる日、天気が崩れそうな日、人が多すぎて安全が保てない日——。
無理して火を起こすより、「また今度安全にやろう」と思える方がカッコいい。
自然の中では、火もまた自然の一部。気まぐれな自然に逆らわず、うまく付き合うのが焚き火の醍醐味です。
8 まとめ|自然を焦がさず、思い出を燃やそう
春は焚き火デビューにぴったりの季節だけど、油断もしやすい季節。
風、雨、地面の状態、安全装備、そして自分自身の判断力。
これらをしっかり意識すれば、トラブルなく楽しい焚き火の時間を過ごせるはずです。
自然を焦がさず、思い出を燃やす。
そんな春キャンプを、ぜひ楽しんでくださいね。




